どんどん侵食される「人間しかできない仕事」
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ファーストフードのバイトとかって価値なくなるよな
http://anond.hatelabo.jp/20080901174352
同じようなことを考えていた。コンピュータに取って代わられる事務作業についてだけど。
「コンピュータのおかげで人はくだらない作業から解放された。コンピュータに任せられるものは全て任せて、人間は人間にしかできないことをするべきだ」
そう信じていたし、そう面接で力強く答えてシステム屋に入った。
友人からは
「お前らのそういった思想が、単純作業しかできない人の生活を脅かしているんだ」
と言われたこともある。
でも「コンピュータなんて大したこと無い。それに取って替わられるような仕事しかできないなんて、そんなのおかしい。本人の努力不足では?」ぐらいに思っていた。
ある年こんなことがあるまでは。
常駐先の仲がよかった社員から、彼が手で作成しているレポート群にまつわるデータ抽出の相談を受けた。
彼が遅くまで残っていることを知っていたので、最初はデータの抽出。やがてはレポートシステムの作成へと発展していった。
ボクのデータ操作技術の成長と共にどんどんレポートが作成され、彼は見る見るラクになっていった。
「早く帰れるから家族と過ごす時間が増えたよ」うれしそうに話していた。
そんな彼の仕事のほとんどがシステム化された後…彼は会社からいなくなってしまった。
それ以来、仕事の背景にある数字を見る目が変わった。
今回の〜システムを導入すると…これまでよりも作業が減るため効率化されます。
5分(1日の短縮時間)÷ 60分 × 240日(営業日)× 1,000(人数)× 2,500円(時給換算人件費)
=50,000,000年間5,000万円の経費削減になります。
なんていう提案書を見る(書く)とき、
その削減される経費ってのは人のことなんだよなぁ、10人減るのか?などと思う。
相手方も「これで何人減るんだ?」なんて会話してたりする。減らす気マンマンだ。
単純作業から開放された人の何人がより人間らしい仕事をアサインされるのだろう。
システムの発展で、オートメーション化されない仕事がどんどん少なくなってきている。
どうすればここから逃がれられるのだろう?
パっと考えたのはこんなところ。
- システム化の費用よりも安く働くことで生き残る
- 定型化できない仕事に就く
- 守備範囲を広げてシナジーを出す。
でも1はゴメンだよね。