やりがいの源泉
2009年版中小企業白書が出たってことでとりあえずここから概要版をチェック。
この中で「仕事のやりがいの源泉」というところで「ん?」と思い、本編を当たる。
(図:仕事のやりがいの源泉 : 出典:2009年版中小企業白書 )
図から、やりがいの源泉で一番大事なモノは大企業・中小企業ともに賃金水準(昇給)であることがわかる。しかも、圧倒的。
ということは、誰かが「仕事?もちろんやりがいで選ぶよ」と言ったら、
「賃金で選ぶ」という風に捉えてもあながちまちがいではないということだ。
しかし一方、2005年版中小企業白書では勤務先の決定理由の1番は「やりたい仕事ができるから」、2番は「通勤が便利だから」・・・賃金は5番目クラス。
(図 従業者規模別「勤務先を決めた理由」:出典:2005年版中小企業白書 )
ボクは診断士試験勉強中にこの表を見て「え?賃金って大事じゃないの!?場所の方が大事!?」となんとも釈然としなかったので、今回の「やりがい≒賃金(いいすぎか?)」の方が納得感はある。
もちろん「勤務先をやりがいで決めるわけではない」のかもしれないし、4年間の経済情勢の変化が賃金の役割を変えたのかもしれないけれど。
話はそんなに単純ではなく、
「仕事内容が自分の望むもの」
↓
「だから人よりも熱心にやる」
↓
「成果が出る」
↓
「賃金に反映」
なんていうポジティブな連鎖が炸裂するケースもあるだろうから、項目別調査の結果にそれほど着目する意味はないのかもしれない。*1
ボクはたぶん「人間関係」などの転職理由よりは「(即時、あるいは将来の)賃金アップ」で辞めてきたタイプだと思う。
そんなことをクチにすると「金で動くんだ・・・銭ゲバかよ!」みたいな扱いをされることもあるけれど*2、「賃金=労働への対価」ならば、
じぶんの仕事を一番高く買ってくれるところ
=じぶんが一番能力を発揮して人の役に立っているところ、
じゃね?と思う。
対価についてもう一つ言うと、
「やりたい仕事なら報酬がいくらでもやりたい」という話もよく聞く。
それはボクが昔やっていた音楽の仕事の話でも同様。
「音楽の仕事ならタダでもやりたい」あるいは「最低限生活ができるぐらいのお金だけもらえれば何時間でも働ける」、そんな声のこと。
とっかかりとしてはアリかもしれない。未経験職種への転職とか進出の場合。
診断士になりたての頃のさまざまな活動も同様かな?
「秘伝!〜」だって、長い時間を費やした結果多くのリスナーを獲得して、書籍化まで到達したわけだし*3。
だけど、世の中の多くの原則として
「みんながおもしろいと思う仕事」=「賃金が高い仕事」
のケースが多いのかな、とわりと最近w気がついた。
人気の職種はやりたい人がたくさん集まるから、競争が高く、低賃金の作業から始まり、なかなか高賃金になれない。
そして高賃金にならないと、人気職種の本当のおもしろみは味わえないことが多い。
あるいは「大企業の経営がやりたい!」とかだとスタートラインすら遠いw
というわけで、賃金=自分が払われる仕事の価値、を追求すると、仕事内容も変わってくる(変わらざるを得ない)ので、
積極的に賃金を追求することで、真のやりがいも追求できるのではないか!!
が今日の結論。
そいでは楽しいGWを!